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その機会は存外早く訪れた。翌日も少女は現れたのだ。そして、僕が先日の不満を述べると、少女は怪物に変化し、イガイガ叫んでいた。やはり、この子の頭は常人とは造りが違うのだろう。悪い意味で。
その後、少し雑談し、少女がこの建物に暮らしていることが分かった。まあ、この中庭を使用している時点で、そうなのだろうと勘づいてはいたのだが。
「お兄ちゃんも?」
「うん。最近ね」
「へえ、ご近所さんだね」
「まあ、そうだね」
少女は微笑むと、目を輝かせた。
「じゃあ、今度遊びに行ってもいい?」
「……え?嫌だ」
「なんで!?」
部屋の中でもこの少女に悩まされるかと思うと、頭が痛くなる。それは絶対に阻止しなければならない。
その後、少女は頬を膨らませ、しつこく追い縋ったが、何とか逃げ切ることが出来た。
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