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「ちょーっと、冬季くーん。聞かせてもらおうかー」
「……は?」
教室に着くなり要に捕まり連行される(教室の席に)。そして、何故か黒い笑みというか…不穏な空気を醸し出して。
「何なんだ。」
「いやね、冬季くん。君が何やらあの氷の貴公子と仲が良い…みたいのが朝から出回ってるんだよねー?」
「朝からって…まだ朝だろうが。」
「つまり、猛スピードで冬季と鷹倉が実は仲良かった説が俺の耳に入ってきた訳なんだけど。」
「…入ってきた?」
「朝、2人がおはよう。って仲よさそうに言ってるのを見た女子から聞いた。」
あれが…仲よさそうに見えたのか?ただあいつが勝手に待ってただけだろうが。
どっからどう見ても仲良さげには見えなかっただろ。
「冬季はね今、『鷹倉 亮真から手を振られた唯一の人物。』として注目を集めつつあるんだよ。」
「意味が分からん。というか、散々鬼の風紀委員長って言われてて今更注目とかどうでもいい。」
と言うと、要は盛大に溜め息をついた。
「何で昔からこう…。兎に角、鷹倉とはあまり関わらないようにな。絶対ロクなこと無いから、余計冬季が目立つから。」
何をそんな必死に言うのかこいつは…お前こそ昔からそういう所が過保護なんだよ。
「…まあ、俺もこれ以上目立つのは御免だし関わる気もない。」
「………向こうはそう簡単にはいかないかもしれないけど…」
「あ?何」
「なんでも。あ、そうだ冬季。おはよう」
「今更かよ。…おはよう。」
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