40人が本棚に入れています
本棚に追加
「…………で?」
「で?って?」
「何でお前が居るんだ鷹倉!」
只今昼休み中。要するにお弁当を食べていたんだ。そこに、当たり前かのように鷹倉が弁当を持ってやって来た。
「なんとなく?」
なんとなくって何だ!?こいつ本当になんなの!?
「でもさー、鷹倉君クラス違うのにいいの?」
「……あんた誰」
「……………」
あ、今要のコメカミがピキッていったような気がする……。
若干笑顔をヒクつかせてるこの感じは少し苛ついた証拠だ。要の昔からの癖。
「冬季のずーっと昔からの“幼馴染み”で仄衣 要って言うんだー、よろしく。」
「………ふーん…」
やたら要が『幼馴染み』を強調したけど、そんな当たり前の事を言わなくても…それに何で鷹倉が少し不機嫌そうなんだ…。
えっ、何だコレ……カオス。
「つか、お前は本当に何しにきたんだよ。」
「……静かに弁当食べたいから、委員長の近くなら皆怖がって近寄って来ないだろ。」
「お前な…俺を人避けに使うな。そう思うなら屋上とか行けばいいだろ、開いてるんだから。」
「面倒」
「テメェ……」
人がせっかく…!…鷹倉本人がそもそも出る気が無さそうだからこれ以上言うのも俺が疲れるだけか……
と、俺が諦めたのが分かったのか不服そうな顔の要。
(いっつも冬季はそうやって他人に甘い……そこが良いところではあるけれど…)
はあ…と溜め息をついて弁当を食べ始めた要だった。
.
最初のコメントを投稿しよう!