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皆、鷹倉鷹倉言って…何をそんなに騒ぐのか俺には全く理解できん。
「オラァ!鷹倉テメェ!いい加減にしろよ!」
そうだぞ。お前が一言言えば収まるだろう事を何で毎回俺が…本当いい加減にしろ。
「何とか言えよゴルァ!」
その通りだ!いつも澄ました顔で軽く言葉発しやがって…!
「鷹倉ァ!」
たかく……………ん?
俺は一体何に反応して答えて……
ハタ。と止まり思考を巡らせる。気付いたら聞こえてきてる声に反応していた。…要するに、あの怒鳴ってる声は現実のもので…
辺りには人気があまり無い。キョロキョロと見渡すと、左横の少し影になってる路地裏に不良と見える男の集団が見えた。
その中の1人が誰かの首元の服を掴み上げているのが分かった。
……って、アレ。鷹倉じゃねぇかっ!!
は…?!何してんのアイツ…!
しかも相手の制服…あの隣町の不良高校のじゃねえか!
「何とか言えよあぁあ!?」
「………」
無視を決め込んでいるような鷹倉。その様子に、不良の怒りゲージがぐんぐん上がっているようだ。
……ったく!
「…おい、何してる…!」
「あ?何だテメェ」
鷹倉を掴んでいた男が物凄い剣幕で睨んできた。対しての鷹倉は俺が居ることに驚いてるのか、少し目が見開いている。
「俺は何してるんだ…と聞いてるんだ。まず、ウチの生徒を離してもらおうか。」
「…はーん、テメェこいつと同じ高校かよ。」
「そうだ。どんな理由があって鷹倉をリンチしてるかは知らねえが、そこまでにしろ。」
「誰がテメェの指図を受けるかよ。…まぁ、理由としたら俺の可愛い彼女がそいつに遊ばれたって泣いててヨォ…ちょっと痛め付けてやろうかなって思っただけだぜ?」
「……ウチの女子生徒だったな?確か」
「はっ、知ってんのかよ。そうだぜ?なぁ、わかんだろ?なら邪魔すんな。」
つまり、あの噂は本当だった訳だ。ならまあ、丁度いい。さっき要から入った情報もある。
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