今夜は君(達)を帰さない

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「ティーの部屋には本当に不思議な物が沢山ありますのね。なんだか楽しいですわ。」 「本当に見た事もない物ばかりですね。凄いです。」 「そう?楽しんでもらえたなら良かったわ。(…楽しいとか凄いで済ましちゃったよ。兄様ドン引きの私の部屋に引かない二人が凄いわ。)」 漸く二人の質問攻めが終わり、今はソファーに腰掛けお茶を飲みながら話をしてる。兄様に「え?何この異空間」とまで言われた筋トレグッズで溢れてる私の部屋。正直引かれたらどないしょ?って心配してない事もなかったのだけど…杞憂に終わったわ。いやー、良かった良かった。(片付けるという考えはなかった) なんて内心安堵した私は、ふと、普通の令嬢って部屋に何を置いてるのかと思い二人に聞いてみればマシュマロは… 「私は裁縫が趣味なので、部屋には自分で作った人形や服なんかを置いてますね。それと自分用にピアノが置いてあります。」 と答え、ベリーは… 「私は本を読むのが好きなので本棚が四つほどありますわ。あとはお菓子を作るのも好きなので包装用に可愛い袋やリボン等も集めて置いてありますわ。」 と、そう答えた。おぉ…人形にピアノ、本にお菓子作りとか…なんと言うか女子力たけぇな。流石生粋のお嬢様だわ。ってか、マシュマロ自分で服作っちゃうの?凄くね?……私?ボタン付けくらないなら出来るわよ?それに、お菓子は作った事ないけど料理なら前世でやってたから出来るわ。…ティラミスになってからは作った事ないけど。たぶん出来る。きっと。 「二人とも凄いわね。私、裁縫って苦手で刺繍とか下手だし、お菓子も食べるばかりで作った事なんてないし…。ほんと、二人は女子力高いわね。」 なんて素直に感心して言えば… 「「女子力?」」 と、二人は聞き慣れないのか「何それ?」みたいな顔をしたので女子力について大雑把に『女性が輝く生き方をする為に外見なり内面なりを磨いて努力して自身の存在を示す力もしくは自信』だと説明してみた、ついでに今みたいに女の子同士で集まってなんやかんやする事を女子会とも。すると… 「素晴らしいですわ!ティー、シューこれからも女子会をしましょう!」 「私、もっと女子力を磨きますッ。自分に自信を持つ力…とっても素敵です。」 と、ベリーは友達スイッチが入った時の様に目をキラキラさせて言い、マシュマロは何やらやる気に満ちた目で言った。
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