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(ろっ君…お礼の言葉すらつっかえるのはどうかと思うわ。まぁ、単語じゃないだけマシか。)
なんて私がそんな事を思っている間にロクムの元へやってきたマシュマロ。双子なだけあってロクムと同じ紺色の髪をしていて、長さは胸くらいでハーフアップにしてバレッタで留めてるわ。とても華奢な体躯をしててまじほっそい。折れそう。あと、ちっちゃい。(ろっ君との身長差やべぇ。)
にしても…ずっと下を向いてるから、ほんと顔が見えない。それに挨拶をした覚えがない。つまり初対面です。ならば挨拶しましょう。そうしましょう。…先にベリーにお礼をして。
私はベリーに礼を言ってから、挨拶をした記憶がないと、ロクムの後ろに隠れるようにして立つマシュマロへ向き直り声をかける。
「マシュマロ様?初めまして、私はティラミス・シュトーレンと申します。どうぞお見知りおきを。」
私が唐突に名を呼んで声をかけたせいか、マシュマロは驚いたように俯いていた顔を上げ…
「…えッ?あっ、は、初めまして、ティラミス様。わた、私はマシュマロ・フォンダントと申します。どうぞよろしくお願い致します。」
と、あわあわしながら返してきた。…待って、この子めっちゃ可愛いんだけど!
顔を上げた事で、しっかりと確認する事が出来たマシュマロは…長い睫毛に縁取られた空色のパッチリとした瞳に透き通るような白さのキメ細やかな肌、桜色の形の良い小さな口…まじめっちゃ美少女でした。…まじ可愛い。ほんと可愛い。やばい、好き。(私、筋肉も好きだけど可愛いのも好きなの。見てて癒される。)
なんて、ついマシュマロの美少女っぷりに見とれていたら、無言で自分を見つめてくる私にマシュマロは怯えたように視線を反らし顔を伏せてしまった。……やらかした!自分の目付きの悪さを忘れてた! どうしよう…確実に怖がらせちゃったわよね?違うの、睨んでないの…ってとにかくなんか言わなきゃ!
焦った私は怯えてしまったマシュマロに慌てて声をかけた。
「あ、あの!マシュマロ様、今度私とお茶しませんか?」
「……え?」
…って、いきなり何言ってんだ私!どこのナンパ野郎だよ!唐突過ぎる内容にマシュマロもびっくりしてこっち見てんじゃん!ってか他の三人も「急に何言ってんの?」って顔してこっち見てるし…やめて、そんな目で見ないで。恥ずい。
…とにかく口にしてしまったものは仕方ないのでどうにかしなくては。
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