私もあの子もこの子も

19/21
前へ
/78ページ
次へ
家柄で見られて自分を見てもらえないとか…切ないわー。まぁ、全部がそうではないのだろうけど…やっぱ貴族って面倒くさい。なんて私が思っていると嘆くような仕草を解いたベリーが… 「ですからティラミス様、是非 私とも友達になってくださいませ。そして上辺だけでない本当の友になりましょう!」 そう言って私の手をとり狐のような目をキラキラとさせて迫ってきた。…上品な笑みを浮かべていた令嬢と同一人物とは思えないほどグイグイ来てます。…どしたん?急に。…まぁ、嫌な気はしない。むしろ友達が増えるならありがたい。(なんせ私、ぼっちでしたから。ろっ君しか友達居ませんから。) 「勿論よ。こんな私で良ければ、喜んで。今日から友達としてよろしくね。」 「━はいッ!嬉しいですわッ。」 急に様子の変わったベリーに驚きつつも、友達が出来る!と、笑顔で返事をすれば、ベリーは本当に嬉しそうな子供らしい笑みで返してきた。こっちの笑顔の方が年相応って感じで可愛らしいわね。…あ、そうだ。 「マシュマロ様も宜しければ私と友達になっていただけませんか?」 「そうですわ、マシュマロ様 私とも是非お友達になってくださいませ。」 「…ッ!わ、私と、ととッ友達にですか?」 私がどうせならと、この場に居るマシュマロにも友達になって発言してみるとベリーも乗っかってきた。…ついでじゃないわよ?単純にマシュマロとも友達になりたいと思ったのよ。下心があるとすれば、可愛い子とお友達になって癒されたい(眼福的な意味で)。…いや、別に荒んでる訳ではないけど。癒しって大事やん。(ちなみにベリーはどちらかと言えば綺麗系ね。) そんな私達の発言に、予想外です、みたいにアワアワしていたマシュマロは少しして… 「わ、私で良ければ…よろしくお願いします。」 と、ペコリとお辞儀をし返事をしてくれた。人見知りっぽいせいか、慣れない会話を一生懸命してるのがほんと可愛い。…ってか、やったね。今日だけで友達三人GETだぜ!さよならぼっちの私。うぇるかむ友情的な青春。なんて喜びつつ私とベリーは、これからよろしくー、と返した。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

525人が本棚に入れています
本棚に追加