今夜は君(達)を帰さない

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初お茶会から時は過ぎ、見渡す景色は濃い緑に変わり熱をおびた風が吹きぬける日差しが眩しい季節になった。…まじ太陽自重しろ。暑い。 そんな夏真っ盛りの今日、ベリー・マシュマロ・ロクムの三人が我が家に遊びに来てます。ロクムは兄様と手合わせをしに、ベリーとマシュマロは私と遊びに。三人とはお茶会以降、仲良くさせてもらってて初めての我が家訪問。うぇるかむ まい ほーむ。 ベリーの提案で三人はカッサータ家の馬車に乗って、このクソ暑いなか王都から離れた我が家に来てくれたのよね。ロクムは着いて挨拶が済むと兄様に手合わせをする為にさっさと連れて行かれたけど。…兄様どんだけ楽しみにしててん。まぁ、私も皆が遊びに来るの楽しみにしてたけども。 そんな野郎共を見送った後、自室にベリーとマシュマロを案内したんだけど… 「ティーあの壁に飾ってある棒の様な物はなんですの?」 「あれは飾ってるんじゃないわよ。ぶら下がって腹筋を鍛えるやつよ。後、懸垂したり。」 「ティーさん、これはなんですか?」 「それは手に持ってこうして腕の筋肉を鍛えるやつね。(つまりダンベル。)」 「これは…」「それは…」等々、私の部屋に置いてある見慣れない筋トレグッズに興味を持ったベリーとマシュマロに用途を聞かれ返している。ん?なんでそんな物があるかって?勿論、前世の知識フル活用して日曜大工的な感じで作った。とある人と一緒に。 …いや、この世界では前世の様に通販で買えないから(そもそも存在しないのかしら?)無いなら作れば良いと思って作った…ら、以外とそれっぽいのが作れたのよ。 たがらつい調子に乗って、ダンベルの他にもサンドバッグやシットアップベンチみたいなやつにプッシュアップバーと呼ばれる物も作りました。ダンベル以外ほぼ木製だけど。…前世でもたまにジムに行ったりしてて、満足のいく筋トレの為にどうしても欲しかったのよねー。いやー、案外やれば出来るものね。うんうん。 とまぁ、そんな令嬢(どころか女の子)らしくない私の部屋に案内された二人は最初は見慣れない筋トレグッズにポカンとしていたのだけど、意外にも興味を示したようで質問攻めにあっ「ティーこれはどう使いますの?」…てる。現在進行形で質疑応答タイムである。 「んー?それはねー…」 そうして私は暫しの間、興味津々な二人の質問に答えるのであった。
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