プロローグ

2/2
前へ
/26ページ
次へ
 転校した先では、ムシ、ムシ、ムシと信じたくない現実を突きつけられた。 無視されているわけではない。その方がまだ良かった。  なんと、教室の中は虫で溢れかえっていた。  私、一条瑠璃は東京の中学校に通うシティガールのはずだった。ひょんなことから父方の実家で暮らすことになり、公共の交通機関が通ってないそこにおじいちゃんの軽トラックの荷台でドナドナと揺られながら着いた時から嫌な予感はしていた。  だって、スマホの電波が届いてないんだよ!マジでどこのアマゾンだよ!  スマホ無しでこれからどうやって生きていこうか考えながら、転校先の中学校に行き、衝撃的な光景を目の当たりにする。そう、それが教室に溢れかえっている虫達だ。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加