第1章 明晰夢ってこんな感じかな?

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 第1章 明晰夢ってこんな感じかな?

    第1話 自己紹介ってどんなだっけ? 「はい、今日から転校してくることになった一条瑠璃さんね。じゃ、自己紹介してくれる。」  いや、私が自己紹介する前にお前らが目の前の諸々全部紹介してくれ。 「緊張してるのかな。じゃ、定番の質問しようか。一番好きな虫は?」 何でそれが定番なんだよ。何で同じ日本にいてこんなにカルチャーショックを受けないといけないんだ。いや、これはもはやそんな表現では生温い。カルチャーハザード、カルチャーハラスメントと言っても過言ではない。そんな言葉があるのか知らないけど。 「カ、カブトムシとかかな。」 「えー、瑠璃って名前なのに、ルリイロクワガタじゃないんだ。」 そんな虫知らねーよ。こちとらやっと捻りだした虫の名前がカブトムシなんだよ。 「ま、自己紹介はおいおいやってもらうとして、とりあえず空いてる席に座ってもらおうか。」  あまり見回したくない教室を見回し、空いてる席をみつけ、虫が椅子にいないことを確認して座る。 「よろしく、俺は団子虫雄っていうんだ。」  既に脳の処理能力の限界を軽く超えているのに、隣の席の奴が私の脳が休むことを許してくれない。隣の奴はツッコミされる要素の集合体みたいな見た目をしている。ツッコミ芸人が見たら、きっとツッコミの宝箱として重宝するだろう。  そんなことを考えながら、これから始まる生活に思いをはせ、いつ家出しようか計画を立てるのであった。
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