あやかしのテリトリー

あやかし達と暮らす日々

こんな町、こんなボロアパート。
お金を貯めたら絶対に出て行ってやると思っていた一ヶ月前。
こんなすぐに心変わりをすると思っていなかった。

今はこの町で、皆と一緒に暮らしていきたい。人間とあやかしの違いなんて関係ない。私が彼らといたいんだ。

何、このヘンな人達。
と思っていた前の私。
一番ヘンでおかしかったのは私なのかもしれない。

四季はぐっと腕を上に振り上げると、自分の部屋に戻り、寝ている人達を起こすという一つの楽しみを終えたのだった。

こんな生活が毎日続くといいな。
そう願いながら布団に潜り込む。

そして、また変わった住人たちと共に毎日を暮らすのだ。