第1章 いつもの風景

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「ねぇ、チャーリー、見てちょうだい。庭のバラが綺麗に咲いたわ」 妻のポリーが中庭から二階の書斎にいる私を呼んだ。 しわの深い顔をさらにしわしわにして無邪気に笑いかける妻につられて、チャーリーも自然と笑顔が溢れる。 中庭へ降りると春のうららかな日差しが木々を包んでいた。 「少しここで日向ぼっこしたら、一緒に本を読まないかい?面白い本を見つけたんだ。」 「あら、今度はどんな冒険の物語かしら?」 「海の底にある幻の街を探し求めて旅をする青年の話さ。」 「素敵ねぇ…」 「少し読み進めていたんだが、私はまた視力が落ちてしまったようだ…眼鏡を新調しないといけないね」 「じゃあいつものように私が呼んで差し上げますわ」 「ありがとう、ポリー」
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