プロローグ。

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良かった。 これで奏太(そうた)と2人で生活が出来るわ。 私は、頑張ろうと心に決めた。 次の日。 改めてオフィスビルを見ると……その姿に 再確認させられる。 昨日も来たけど……まるで別世界みたい。 行き交う人達は、 高級そうスーツにブランドの腕時計 いかにも知的な雰囲気の会社員が歩いていた。 外を見れば、高級車が走っていた。 年収1000万から4000万円を稼いでると何かの テレビニュースで言っていたわ。 それだけではない。 もっと驚かされるのは、この巨大なオフィスビルだ。 名高い会社がいくつか入っており その他にもホテル、レストラン、クリニック 有名な専門店のカフェや イケメン・バーテンダーが揃っているバーなどなど。 このビルで生活が出来るぐらい充実している。 私は、そのビルの管理人として これから働くのだ。 まるで夢を見ているようだわ。 出来るかしら……私に? 見るからに場違いのような格好だし。 安物の服を着ている次点で浮いてしまっている。 不安になりながら ベビーカーで寝ている息子の奏太を見た。 スヤスヤと眠る奏太。 ダメダメ。怖じ気ついていたら これから頑張らないといけないのに……。 気合いを入れ直して私は、管理室に向かった。   地下用のエレベーターを探して乗ると B5Fに向かう。 管理室は、警備員室の隣にある。 「おはようございます。 今日からお世話になる岡野と言います。 よろしくお願い致します」 警備員室にも挨拶しながら入って行くと その部屋に驚かされた。
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