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お礼を言っていると
奏太がぐずりだした。
どうやら起きたようだ。
「あ、起っきーしちゃったの?奏太」
私は、慌ててベビーカーから奏太を抱き上げた。
よしよしとあやしていると
「可愛いですねぇ~お名前は、奏太君かな?
何ヵ月?」
田中さんがニコニコしながら尋ねてきた。
「あ、はい。奏太と言います。
今10ヶ月になります」
「そうですか。ほら、奏太君。
可愛いクマのぬいぐるみですよ~」
田中さんは、ニコニコしながら
クマのぬいぐるみを出してあやすのを手伝ってくれた。
本当にいい人だ。
しばらくすると奏太も泣き止み
田中さんが遊び相手をしてくれた。
ほんわかムードになっていると誰かが
管理室に入ってきた。
ドアが開くと入ってきたのは、
眼鏡をかけていて
クールな顔立ちの男性だった。
カッコいい……。
こんなにもイケメンな男性を見たことがない。
思わず見惚れているとその男性は、
眉を潜めた。
「何だ……これは?いつから
ここは、託児所になったんですか?」
もの凄く不機嫌そうな顔をしてくる。
顔立ちが整っているのだが
つり目で冷たい印象のせいか睨まれると
凄く怖い。
ビクッと肩を震わした。
「おや、おはよう。悠斗君。
ほら、話したでしょ?新しい管理人として
働いてくれる彼女が小さなお子さんを連れて来るから
その子のために家で昔使っていた
おもちゃなどを出してあげたんですよ!」
田中さんは、ニコニコしながら説明してくれた。
するとこちらをジロッと睨んできた。
ビクッ!!
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