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「やっぱり仕事帰り遅くない？こんなもんなのかな？」
「…そう。だいたいみんなこれくらいだと思う。」
いくら死神でも、人間の形になった以上ついてくることまではしないだろう。
だから私は、嘘をついた。
みっともないとまた思ったのもそう。
だけど、一緒にいるようになってから、彼は重度の心配性だということが分かった。
ほんとのことを話したら、大変なことになりそう。
だから、私は黙っていることにした。
「そうなんだ。ならいいや」
言葉とは反対に、少しだけ寂しそうな顔をしたミライ。
ほんとに心配なんだろう。
「ミライは優しいね」
「んなことない」
「そうかな？」
「うん、それは柚那の勘違い」
さっきから彼は、いつもと違う。
何かがざわつく。
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