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いいや、いつだって遅いということはない。
もうわれわれは深い深いねむりについてしまって、あれから千三百年もたってしまったが、こうしてまた出会えたのだから、今からでもじゅうぶんに間に合うのだ。
今ではただのしがないバラ線運びであるはずのぼくと、まるで千三百年前のままの美しさをたもつお姫さまがこうして出会えたのも、これは奇跡ではなく必然なのだ。
必然ならば、千三百年前と同じ軌跡が、あのまっさらな空に描かれるはず。
そう、今まさに、
空から、謎の物体がすさまじいスピードでふってきたのだった。
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