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「うん」
「どこが」
クーラーが効いていない訳でもないのに、汗をかきシャツを体に張り付かせた中本くんがテーブルに身を乗り出してくる。
「タイプと違う」
「タイプ? 花ちゃんのタイプって?」
「そうねー冬っぽい人」
「はい? 俺は?」
汗かきのくせにワイシャツの中に下着の類を着ていないような中本くん。白いシャツに肌色が透けている。
「夏、それも真夏っぽいよ」
「えーどこが?」
それから、中本くんは、またハイボールを頼み、ベチャクチャと上司や客の話をして焼き鳥を食べた。
チヂミを頼んだ頃には、中本くんのろれつが回らなくなってきていた。
「でさゃ、ファイボール頼んで? 花しゃん」
目もトロンとしてきたようだ。
「もう、帰りましょうか」
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