ハートブレイクストーカー

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 本日二度目の間抜けな声が出た。先輩の衝撃的な発言に頭がついていかない。知ってたって言った?私が色々盗んだり手紙を入れたり…知ってた? 「えっ、えええ…っ!」 「字、下手に書いてもお前って分かるし。タオル返ってきたらお前と同じ匂いするし」 「いや、待って、え…っ、バレ…バレてたんですか!?」 「おー」  比喩じゃなくひっくり返りそうになった。思いもよらない衝撃と、知られていたのに隠している気でいた羞恥と。 「何で言わないんですか!」 「お前が言わないから隠したいのかと。何で怒るんだ?」 「怒ってないですよ!」 「怒ってんじゃねえかあ…」  恥ずかしさで顔が赤くなる。知ってて放置してたなんて。 「先輩、心広すぎますよ…」 「心が広いんじゃなくてお前だから許してたの」 「わ」  どきゅん。絶対に手に入らないと思っていた先輩は、一言で私の心を撃ちぬいた。 「先輩、遅くなっちゃったんですけど、聞いてもらえますか?」 「うん」 「先輩が好きです。合法ストーカーにしてください」 「何その告白、初めて聞いた!」  告白のムードなんて何もなくて、先輩は大爆笑で私を見ていた。よし、記憶に残ってやった。爪あとを残せた事実に心の中でガッツポーズをする。これから誰に告白されても、私ほどのインパクトは残せないだろう。残されても困る。 「はい」     
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