ハートブレイクストーカー

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 先輩は胸ポケットに刺さっていた別れの象徴を私に差し出した。意味が分からないまま受け取った私に先輩が笑う。 「俺のもの、全部あげる。だからこれからもストーカーしちゃうくらい好きでいてな?」  鈍感で無神経な先輩。私が見ていたのはほんの側面だった。異常な私におかしな先輩。不釣合いなようで釣りあっている。 先輩は感動で呆けている私の唇を素早く奪ってこう言った。 「盗んじゃったー」 完敗だ。
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