少しの老いと孤独

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コタツ。 その心地よさ、利便性から堕落人間製造機といわれがちだが、このコタツこそが我々宇宙人同士を未知との遭遇へいざなった張本機である。いわば宇宙のファンタジーへ発射した宇宙船夢光年。 「ねぇ、一緒にあったまろ?」 まだただのゼミ仲間であった君の一言がこの宇宙船打ち上げを決定付けた。 隣り合わせでコタツへ足を入れた我々。 しばしの沈黙の後君は僕の肩に頭を寄りかけてきた。 そして見てはいないが感じた。 君は自分の足を私の足に絡ませ私は驚いた。 びっくりした私は君の瞳を見て更に驚愕した。 (誰これ?) 君は女の眼をしていた。 私は震えながらキスをしてみようとすると彼女は眼を瞑った。 ああそういうことなのかと思った。 未知との遭遇 それ以上も君は拒まなかった。 私は発射した。
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