いつもの河原で・・・

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''あーあー、きょうは、なんだか やけに お日様が黄色く見えるなあ~'' 満開のレンギョウの林の下から いつもと見慣れないモグラたちが 何かおしゃべりしています 。 もうレンギョウはそろそろ満開です。 (あたりはもう、まっ黄色です!!) もぐらたち、わたしが おさんぽしていたら、なにやら、はなしかけてくるではありませんか? ''よぉ、おれたち、花もぐら、よろしくな! おれたち、ここの れんぎょうの林にすんでるの。 もうすぐ、バカンスに、カンパーニュへ 行くんだ!'' カンパーニュ!? 田舎のこと? 「へぇ~そうなのぉ?」と、わたし。 ''いま、荷物まとめてるとこ'' 「あらあらあら、お引っ越しでしょうか?」 ''チューリップ咲いてるところだよ いいところなんだよ 一家で引っ越しなんだ そうなんだ '' 「それはそれは ・・・ 大変だけど楽しみですね !」 ''えへへ ここは黄色い太陽がいっぱい見えるとこだけどね きっとチューリップの林の下はピンクと あかと おやゆび姫がいるんだよ'' 「えーッ今どきそんな、なつかしい!」 私はちょっと右の方を見てみました。 もうすぐ咲きそうなチューリップが たくさん植えてありました 。 もしかして バカンスって あそこに行くことなのかなーと 内心思いましたが 「それでは良い旅を ボンボヤージュ 」 なんて言ってみました。 ''じゃあこれで ・・・ 俺たち はなもぐら 俺たち 花を植えてんだ 俺たち  植えた花のところに シーズンごとに バカンスで行くんだ ぐるり一周 旅がらすさ '' 何やら音楽も聞こえてきます。 楽しそうです。 モグラはモグラの世界で 花もぐらとか色々種類もいて お花を植えてみたり 呪文でお花を咲かせてみたり それぞれ色々楽しそうですね。 ''これ、お餞別(せんべつ)''と、 もぐらがわたしに くれたのは ちいさな クローバーの花でつくった かわいい かわいい ゆびわでした。 「これ、チューリップのおやゆびひめに あげるのじゃないの?」 と わたしは ちょっと 心配になりました。 そして、ちょっぴり ドキドキして・・・。
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