alone again,naturally.

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 料理教室だったろうか。それともベリーダンス教室だったか。よくは知らない。  とにかく、いろんな集まりで知り合った友人たちを我が家に呼んでささやかなパーティーを催し、にぎやかに過ごすのが好きだった――はずの彼女が、最近から家を留守にすることが多くなった。  元々人づきあいの好きなひとだ。友だちとあちこちの催しに出かけていき、オペラや演劇を観覧するのもよくあることで、残念ながらそういった文化的な趣味を持たない僕は、一緒に出かけない代わりに、着飾った彼女を都度気持ちよく送り出してきたつもりだった。  ただ、この頃は少し様子が違っている。 「お前のかみさん、また現れたらしいぞ」  オフィスの多目的スペースで打ち合わせをしていた時だ。  テーブルの向かいでぼそっとつぶやくように言う槙野は、対話アプリの短文に添えられた画像を開いて僕に見せた。 “Pico”だ――内装でわかるくらい、この店をよく知っている。  得意先だということは伏せて、二度ぐらい彼女を連れて行ったワインバーだ。
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