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ガラガラ………
教室に和志が入ってくる。
「あと3日ですね」
「あぁ………」
オレはタバコに火をつけ、深く吸う。
「みんなの様子は?」
「中田君と北島って子が結婚式をやるみたいですよ。ゆかりちゃんは実家からアーチェリーで使う弓を取ってきたみたいで、不良の3人も少し明るい顔をしていました」
「そうか………水谷と石田は?」
「特に変わりないです」
話が終わり、少し沈黙が流れる。
「和志………先に言っておく事がある」
「何ですか?」
オレは和志に向き直る。
「オレが万が一死んだら………」
「やめましょうよ」
「黙って聞け………オレが万が一死んだら、ここにいる奴等を東京まで頼むぞ」
「死んだらなんて」
オレはタバコを吸い、直ぐに口を開いた。
「オレに死んでほしくなかったら………しっかりサポートしてくれよな」
和志は真剣な表情になっていき、「わかりました」と返してくれた。
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