第2章

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「あれ?それじゃおかしくない?辺境伯だって心当たりがあるからブリアンを自分の子だと思ったんでしょ?」 「そっちはセナに任せました。」 えぇと…つまり、結婚したのはお母さんで、ブリアンの本当のお父さんはお母さんの従兄弟で、辺境伯が抱いていたのはブリアンのお父さん? 「あの…セナさんはどう思っているんですか?」 「私は子供の頃からエルネッドが好きで、エルネッドのためなら何でもしたい、と思ってました。でも…旦那さまに可愛がられて…嬉しくて…」 「2人とも好きなんですね!」 「…はい。」 照れながらもはっきりと肯定した。 「と、まぁブリアンがワシの血を引いていなくても跡継ぎではないからかまわん。領民達は血筋など関係なくブリアンを望んでおる。結婚に賛成するから領地を治めてくれ。」 「ブリアンすごい!かっこいいね!!」 「そう言う事なら領地を治めるのは構いませんが、今まで通りコナンを付けて欲しいのとスイの家から通う事をご了承下さい。」 「あい分かった!ではお前は今まで通りワシの息子だ。結婚式はいつにする?」 「スイはどんな結婚式をしたいですか?」 「けっ…こん…しき…」 「スイの希望に合わせます。」 「ぼく、お祭りみたいにみんなで楽しい結婚式が良い!ベリーの収穫祭みたいなの!!」 「パーティーやパレードではなく?」 「そんなのしたらみんながっかりするよー。ブリアンにはもっと綺麗な人とかかっこいい人が似合うのに、って。」 ブリアンがそんな事ないって言ってくれるけど、お父様もお母様もセナさんも目を逸らしてるもん。 「みんなから注目されるの馴れてないし、ぼくより自分の方が相応しい!って思う人がいたら困るから、収穫祭の方が良いの!」 と、言う事でブリアンの領地の収穫祭で結婚式もする事になりました。 ブリアンを好きな人たちに囲まれての収穫祭!結婚式!! 父さん達を呼ばなくちゃ。ファーガスさんはどう言う立場になるんだろう? 「本人に聞かないと分かりませんね。」 また来た時に聞いてみよう。 お父様がお母様とセナさんの腰を抱いて両手に花?!ってご機嫌だけど、お母様は腰の手を引きはがそうと必死だ。嫌いなのかな? 「分かりません。私は何故か母に興味がなくて…」 ブリアンにも悩みがあるなんて…悲しい顔させたくないよ。
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