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「姉上、スイは高貴なるワームの王の妃です。あまりいじめると文句を言いに来ますよ。」
「ぎゃぁ!やめろ!想像させるな!!」
「蛇とかミミズ嫌いですものね。」
「だから名前を出すなぁ!!」
「お姉さま、大丈夫です!大ちゃんは人の姿でないと喋れないので文句を言いに来るなら人の姿で来ます!」
「…そうか。それならまだ…」
青褪めるお姉さまをよしよししてあげた。
「…お前、可愛いな。ブリアン、この子くれ。」
「だめです。」
「良いじゃないか。」
「良い訳ないでしょう!」
今度はブリアンに抱っこされた。反射的にすりすりしちゃうけど人前だった事を思い出して姿勢を正す。…あ、抱っこのままじゃ意味ないかな?
「結婚式は収穫祭の日に私の領地でします。来ても構いませんが酒を飲み干さないで下さいね。」
「そこは来て下さい、じゃないの?」
「この2人は際限なく飲んでしまうので釘を刺しておかないとならないんです。」
「行くから私達が飲みきらない程用意しておけ。」
「1人1樽です。」
「足りん。」
1樽で足りないの!?
「ぼくコップ1杯しか飲めないのに…ゴビネット様もセラド様もすごいです。」
「お2人ともスイに無理矢理飲ませないで下さいね。」
「ならば披露宴の間中側にいてスイが飲めない分を代わりに飲んでやろう!」
「私もそうしよう!」
「…それなら構いません。」
「良いの?ぼくとっても助かるけど。」
花嫁が人気者だと妬まれた花婿が酔い潰されるらしいけど、ぼくの場合きっとブリアンが人気でぼくが妬まれるだろうからお2人が代わりに飲んでくれるなら心強い。
利害が一致したおかげでとても仲良しになれた気がする!
そろそろ帰ろうかとコナンさんを捜せば侍従の控え室でケルピーに襲われ…可愛がられていた。
「あぁ…ん…だめ…家まで…」
《待てない。ここでいいだろう?》
「私はもういい歳なんですから…ふぅん!」
《なら仕方ない。煽るだけ煽って我慢させるか》
「どこでそんな事覚えるんですか!?」
《本能…か?》
トントントン
「コナン、私達は帰るが、お前はどうする?」
「わわわ、私も!家に!!」
「これから領地の家に住むのか、スイの家の側に家を建てて暮らすのか、考えなくてはならんからな。これからも頼むぞ。」
バタン!
「あのあのあの!喜んでお側にいさせていただきます!」
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