第2章

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「おはよう、ブリアン。」 「おはよう、スイ。昨日は堪らなく可愛くて無理をさせてしまってすみません。」 「大丈夫だよ。…気持ち良すぎただけだし、りんちゃん喜んでたし。」 「良かった。では朝の支度をして領地へ行きましょう。諸々の準備や使用人への顔見せも必要ですし。」 「使用人!?」 「未来の領主夫人ですよ?」 考えれば分かる事なのに、考えなかった。ぼくが領主夫人… 大丈夫かなぁ?できるかなぁ? 「大丈夫です。私の領地は小さいし、領民も穏やかで暖かいからスイはすぐに馴染めますよ。」 「お仕事は?」 「お祭りやお祝い事に顔を出してにこにこしているだけです。あぁ、領主夫人としてではなく、スイとして農地を見てもらう事もあると思いますが。」 農地を見るのは嬉しい。 うちは薬草園だから野菜や果物は見るとワクワクする!大ちゃんや小ちゃんのお友達もいるかなぁ? 畑の世話をお願いして魔力をあげて、朝食を食べてお出かけ準備!またしてもよそ行きの服…。 「また偉い人に会うの?」 「私が領主ですから、私より偉い人はほとんどいません。時々王都からの視察が来るくらいでしょうか?」 「でもこの服?」 「似合いますから!」 ブリアン が気に入っているのか。 ただ、夫人なのに服が可愛いすぎると言うか…子供っぽい気がする。控えめなフリルにレースをあしらったブラウスと膝の出るショートパンツ、後ろだけ長いベストに膝下まであるブーツ。 …かわいいかわいいって何かに付けてキスしてくれて嬉しいからOK! いいタイミングでコナンさんが迎えに来た。 「おはようございます…。準備はよろしいようですね。」 「コナンさん、疲れてるみたいだけど大丈夫?」 「…えぇ、まぁ、なんとか…ははは。」 「そうだ!少しだけ待ってて下さい!」 ぼくは大急ぎで温泉を汲んで来てマンドラゴラの皮を煎じた。 「凄い!身体が軽くなりましたよ。ありがとうございます!」 「だがマンドラゴラなんて貴重な物をちょっと疲れているだけのコナンに使ってしまっていいのですか?」 「マ…マンドラゴラ?」 コナンさんが青くなっているけど、マンドラゴラはけっこうたくさんあるよ?
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