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太陽に照らされた麦畑を思い起こさせる、美しく輝く金髪。
体型は年相応。
右手には真っ赤に染まったナイフ。
口の端からはコオロギらしき虫の足が覗く。
この姿は特別酷いという事はなく、少女の日常である。
その為、迎えた2人は一切気にかけていない。
「あとはダイアか。どこに居んのかな」
その時、地響きが鳴る。
ーーズドォン、ズドォン。
時間は短いものの激しく地が揺れる。
そのせいで天井からはパラパラと埃が舞う。
それがしばらく続くと、唐突に止む。
「なんだダイア。居たのかよ。飯だぞ」
「ブモォオオ」
身の丈3メートル。
バストサイズ2メートルの大爆乳。
そのため歩く度に世界が揺れる。
まともな単語を発することが出来ないのも彼女の持ち味だ。
「さぁさぁ、ご飯ですよ。冷めないうちにどうぞ」
「いただきます」
野菜の具沢山のスープ。
空腹のためか皆が皿を抱えるようにして食事を摂りはじめた。
そして……。
「ゲフッ」
「オェエッ」
「ブモォオオ」
三人が一斉に血を吐いて倒れた。
その姿を少し頬を赤らめたニコラが、微笑みながら眺めている。
「あらあら。今度の毒は効いちゃったかしら。みんな仲良く死んじゃったかしらねぇ?」
言葉を発するなり、呼吸は次第に荒く激しくなっていく。
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