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「どういうこと?」 「見ていればわかる・・・」 青白い顔をした弥沙が苦しげに答えた。 ポツ、ポツ 頼人の顔に冷たい水が当たった。 そしてそれは、徐々に大粒になり、多くなっていく。 ゴロゴロ さっきまで晴れていた空に、雲があっという間に覆い尽くしてしまった。 「まさか・・・弥沙?」 以前、美弥子の能力について聞いた時に、頼人がつい言ってしまった「普通じゃない」という言葉。 それに対して、今と同じような詰めた顔で能力を使った弥沙。 「大丈夫、だ。僕じゃ、ない。だけど・・・」 微動だにしない弥沙の視線を追いかければ 「うわっ!!!」 「な、なんだ!?」 帰ろうとしていた男の子たちの前に雷が落ちた。
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