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放課後。 蘭子先生に呼ばれた頼人は弥沙と一緒に神殿へ来ていた。 神殿の中は、先日と同じように清々しい冷たい空気が漂い、頼人と弥沙に緊張感を纏わせた。 二人は、先日使った正五角形のテーブルでこちらを見ている三人の元へと歩み寄った。 その中の一人、弥沙の父でもある和沙が、頼人と弥沙に向かい合っている席に座るように促した。  二人は一礼をしてから、緊張した面持ちで座った。 「先日はありがとう。美弥子は順調に回復しているよ。来週には、退院できそうだよ」 美沙の父、和沙がまず、礼を述べた。 「それは良かったです。えっと、美弥子さんにもお大事にとお伝えください」 かしこまった挨拶には慣れていないが、頼人もぎこちないが丁寧にと心掛けた挨拶を返す。 「頼人くんはよくできた子だね。これなら、安心かな」 弥沙の叔父の雅弥さんが言えば 「学校での教えが良いのじゃろうな。ちなみに私が担任じゃよ」 と、蘭子先生が冗談を言い、場を和ました。 それから、弥沙の学校でのことなどを教えてほしいという和沙の希望もあって、横で恥ずかしがる弥沙を見ながらいろいろと答える頼人に話を加える蘭子先生。 こんな笑い声が起こるなんて、どれくらいぶりだろうか。 終始和やかな風が神殿内に漂っていた。
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