幼馴染を送り込もうと思ったら巻き込まれた

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気が付くと真っ青な素晴らしい青空が広がっていた。 「知らない天井……じゃないな。青空じゃねーか」 あのセリフ言いたかったな。 起き上がってみると草しかなかった。 草原だよ草原。 広大すぎるだろ……。 そして隣には惠が寝ていた。 ポケットを探ってみたが残念なことにマジックペンというアイテムを所持していなかったので、仕方なく蹴り起こした。 「起きろこら」 「って!!」 脇腹をさすりながら起きた惠は辺りを見回してから空を見上げた。 「知らない天井……じゃねーな。青空かよ」 とりあえず殴っておいた。 「なんだよ!」 「なんとなくだ!」 こんな所に座っていても仕方ないのでとりあえず立ち上がる。 しかし見渡す限り草。 これは私に草を生やせということなのか? 惠もきょろきょろとしているが、もしこれが異世界ならおきまりのテンプレが存在するはず。 「惠、ちょっとジャンプしてみ」 「は?」 「いいか?これが異世界ならテンプレがあるはずだ。身体能力がすんごいことになってたりとか」 「おー、なるほど」 といってジャンプしてみるが高く飛び上がるなんてことはなかった。 殴りあってみたりしてみてもダメ。 魔法か!?って思ったけど使い方がわからない。 「なんなのこれ。俺たち普通のスペックで異世界に来たわけ?」 「てかここ本当に異世界か?」 「じゃああの魔法陣はなんだったんだよ」 「新たな誘拐の手口」 「お前誘拐しても誰も得しないわ」 「……。とりあえず移動しようぜ。人がいる所を見つけないとやばいことになる」 「やばいこと?」 「考えてもみろ。現代っ子な私らが飲まず食わず風呂にも入れずトイレもなく野宿なんて出来るとは思えん」 「確かに」 というわけであてもなく歩くことにした。 にしても視界に草しか入らないって、そもそも人がいるのかも怪しくなってきた。 原始時代並みだったら詰んだな。
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