第一話 前編

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『みんなが俺を認識してないんだ!!』 若干の不安はあったものの、自分なりに結論が出た。これが嘘なら恥ずかしいもんだが、声を荒げて教室に入った。 案の定、誰も俺には見向きもしない。何なら、扉を開ける音にすら反応しない。俺が干渉するものは、俺と同じく認識しない? そもそも、俺を認識してない結論に大きな疑問はある。だが、さらに衝撃的なことが起きた。 『俺の席がない!?』 クラス間違えた!? いや、先生は担任で、ヒロと同じクラスなはずだから… 間違いは無いはず… 俺の知らないうちにクラス替えでもあった!? いや、それはあり得ない。昨日まではこのクラスだった。クラス替えの予告何て無かった。クラス替えを余儀なくされる可能性を考えたが、"俺を認識していない"と言う仮説を思い出す。 『俺はここには存在してなかった!?』 なんともこれまた意味不明、キテレツな結論を導きだした。 『いや、あり得ない!』 人が人を認識していない瞬間はあるだろう。 通行人Aとか、影薄いやつとか… でも… でも、これは違う。 一体何故!? 認識していない! もしかして、俺は知らないうちに学校全体からいじめを受けていた!? また、大胆な仮説を頭をよぎった。
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