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恐ろしい未知の奇病が世界のずっと果てにあるこの町にまで蔓延しはじめたのは「君」が15才になる夏の終わりの頃だった。
食べ物の味がしなくなる。
それがカウントダウンのはじまり。
病気が進むにつれ食べることすらできなくなって、そのうちに人間らしい感情も理性も失い最後は肌も目も指先も石のように硬くなったまま死んでいく。学校の先生も、友だちも、父さんも母さんも、大好きだった人たちはひとり、またひとりと二人の前から消えていった。
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