現実はこんなもの

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 そう言うと、「すみません」と小さな声のあとに「うざ」なんて声まで聞こえてきた。 「間宮はゲームなんてやったことないんだろ?」 「……」  そう言ってきたのは、同じ生徒会の書紀・小西君だ。 「教えてやろうか? やったことなかったらめっちゃハマるだろうなぁ。なんなら、俺が教えてやろうか」  最近、何かにつけていちゃもんつけてくる小西君。 ゲームなんて、彼に教えてもらう必要なんかない。 「いいです──、あっ!」  荷物を机に置いたとき、スマホがバッグから覗いて、それを小西君に取られてしまった。 「おっ、お前いいスマホ持ってんな? えーっと解除は」 「やっ、やめっ」
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