現実はこんなもの

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 必死になって奪い返そうとするのに、周りの人はクスクス笑ってるだけ。 みんな、この状況を楽しんでる。 私には友達が居ないから、誰も助けてなんか──。 「あー、小西先輩、いじめはダメっすよ?」  私の後ろから聞こえる声に、ビクッと振り返ると、そこにはニッコリ笑顔の秋月君が居た。 そして、小西君より背の高い彼が秋月君、彼からスマホをスイッと取り上げた。 「はい、先輩」 「あ、ありーー」 「いじめじゃねーっつーの。そいつにゲームの面白さを教えてやろうとだな」 「あー、先輩やってるのって、アルエアでしょ? でもそれってレベルが50超えると課金なしじゃクエストクリア出来ないって有名っすよ?」 「は? マジか!?」
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