monologue2

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それから、今日はもう時間が遅いということでまた明日会うことになった。 教えた俺の住むアパートまで井坂さんが来てくれることになっている。 ……本当は井坂さんを招くには恐れ多すぎるボロ具合のため、アパートは避けたかったが。 だが「君の住んでいる場所を見てみたい。だめだろうか?」と井坂さんに言われて断れなかったのだ。 別れることになり、俺と井坂さんは公園の出口まで歩いて止まる。 「今日はありがとうございました。また明日よろしくお願いします」 「ああ、こちらこそありがとう。明日十時、君の家に行く」 「はい。ありがとうございます。じゃあ、また明日」 ぺこりと頭を下げ、背を向けて歩こうとした時だ。 井坂さんに手を掴まれ、引き止められた。驚いて振り返れば、井坂さんにじっと見つめられる。 「井坂さん?」 「……だめだな。また明日会えるというのに、君と別れるのが惜しい」 「……!!」 真剣な顔で告げられた言葉に、どう返事をしたらいいか分からなくて狼狽える。 ……井坂さんは実直な人なのか、言葉が直球だ。 誰かに想われたり、熱い言葉を囁かれる事に慣れてない俺はとても恥ずかしくなる。 出会った時は戸惑いしかなかったのが、今は井坂さんという人を多少知ってしまったのもあるかもしれない。
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