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次の彼の告白に、その年、一番ではなかろうか、という
衝撃を受けた。カメカメ波~、なんてもんじゃない。
豆鉄砲くらった鳩の顔は見た事ないけど、
たぶん、おそらく、まさしくそんな顔を
私はしていたに違いない。
「カズキト、ボク、フカク、フカク、
アイシアッテ、イマス。モウ、フランス、カエレマセン。」
えっ!?
えっ!?えーっ!?もう一回
えーーーーーーーーーーーーっつ!!!
それって、まさかの、
げイ?違う、ゲい?
いや、平仮名とカタカナが混ぜこぜ・・・。
ゲイだ・・・って事は、一樹君も?
まさかぁ~・・・。
落ち着け、ルミ子。乱れるな、ルミ子。
今のは、空耳かもしれない。
そうだよ。
何も証拠がないんだから。
他言無用のシークレット案件だ。
そして、境内に小さくなるレオの背中を、ぼ~っと見ている私を
すぐさま第二波の衝撃が襲い始めていた。
そうなのだ。
フランス人相手に
絞り出した英単語で
応戦していた私って、いったい何・・・。
家に着いたら天ぷら揚げる気力があるだろうか、
と思うほど、ぐったりと疲れてしまった。
頭の中では、何故か上半身裸のレオと一樹君と
「ゲイ」の2文字が手を繋いで廻り続けている。
そのまま一度も自転車に乗ることなく家路についた。
こうして、私はこの界隈でいち早く、
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