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メリーは、かくれんぼばかりしてる。
モナは小鳥のモノマネが得意。
ヤングはおチビさん。
ユーリはチェスで負けたことがない。
ヨアンは、とっても怖がり。
電気が消えると寝られない。
なのに、暗闇のなかで、ひっそり息をひきとった。
一人、また一人と逝ってしまう。
残るは、ほんの数人。
ラバーは、ロイドがとくに愛した子。
みんな同じように整った顔だけど、ラバーは表情のせいか、とくべつに可愛らしくて、ロイドはよく抱きしめて、ほおずりした。
ラバーばっかりひいきしてると、ほかの子たちに言われるたびに、「そんなことはありませんよ。みんな、同じくらい好きです」とウソをついた。
リズムはピアノの天才で、ルシアンはコマを作って遊んでいた。
レインは雨降りが好きと言った。
ロニーは野菜が食べられない。
以前は、好き嫌いはいけませんよと注意したけど、最後のほうは好きなものだけ食べさせた。
ワンダは犬のロボットをつれていた。
みんな、みんな、愛しい子。
最後に三人が残った。
ラバーとシグマとホープ。
「ねえ、ロイド。みんな、死ぬの? ノアが言ってたみたいに、みんな、死ぬの?」
「ラバー。あなたのことは絶対に守ります。なんとかテロメアを修復する特効薬を研究して……」
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