2.ホントノワタシ

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「お、おい、お前、な、舐めてんのか」 もう一度怖がらせようとするものの、アユミも動揺して声が上ずる。 「舐めてないっすよ」 そういうと、ヒロトは突然ポケットからスマホを取り出し、タバコを指に挟んだまま自分を見ているアユミにレンズを向けた。 「て、てめえ、何してんだ?」 「写真撮ってるんですよ」 ヒロトはそう言うと、満足そうに画面を覗き込む。 「いいのが撮れました。 これ持って、これから職員室に行こうかな。 いや、体育教官室がいいかな」 「わわわわかった。ごめん言い過ぎた。 だからボクちゃん、写真は消そうね」 「イヤです」 「ごめん。バカって言ったのは謝るから」 形勢逆転され、必死に謝るアユミは、胸の前でお願いのポーズをとるが、ヒロトは無視して職員室の方向に向かって歩き始める。 「ホントごめん。なんでも言うこと聞くから、先生には言わないで」 ヒロトに追いついたアユミは、ヒロトの腕を掴んで懇願する。 「そうですねぇ。じゃ、付き合ってくれたら、黙っててもいいですよ。 俺が満足したらこの写真も消します」 「お?そんなことでいの? いくらでも付き合ってやるよ。 どこ行けばいいんだ?マック?モス?それともミスド?あ、ケンタならクーポン券もってるし!」     
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