僕の書生くん

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僕の書生くん

編集者の北見君にこの連載の依頼をされた時、さてどうしたものかと悩んだ。 僕は長らく文壇から離れていた身 頼まれてすぐにパッと新しい話が思い付く筈もなければ構想中の話もない……では何故、奇跡的に僕の文字がこの紙面に掲載されているのかというと〆切間近に僕の書生くんの話を書けばいいじゃないかと思い立ったのだ。 最初に断っておくが彼の名は書かない、名前で読者諸君のイマジネェションを固定したくないからね、だから書生くんはどんな人物でどんな容姿なのか好きに想像するといい。あぁ、そうだった僕にも作家としての名はあるがこの紙面では敢えて『僕先生』としておこう、さて…設定もまとまった事だし余裕を持って北見君の所へ原稿を持って行けるように執筆するとしようか。
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