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「何? もしひとりだったらお祝いしてくれるの?」
もちろん、同期会で、という意味だ。
私と伊崎は同僚としてこれまでと変わらずやっているけれど、一緒に食事をする機会は減った。
たまに昼に偶然時間が合って駅ソバかファミレスに行くことはあるけれど。
「無理。俺、今日は夜から販売員の面接あんだよ。こないだ急に辞めたのが居て」
「あー、大変。忙しくなる前に早めに確保しとかないとね。大丈夫よ私は、別に祝ってもらわなきゃ泣くような年でもないし」
「ま、よっぽどのことがない限り、遅くはなっても今日中に帰ってくるんじゃね?」
「多分? でも誕生日のことは話題にも出なかったからもしかしたら忘れてるかも」
「それはない。はいこれ」
やたら確信的に言い切った伊崎が、手に持っていた袋を私に差し出した。
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