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ぶす、と膨れた私を見て彼は、けしからぬことに嬉しそうに笑っている。
「心配ないよ。会社でも大学でも先輩ってだけ」
「何笑ってるんですか」
「妬いてるって顔してるから」
その時また、ぴろりろりん、とスマホが鳴った。
恐らく、既読だけして返事をしないことに催促のメッセージだろうと、つい画面を見てしまい。
「ぶふっ」
思わず、吹き出してしまい、更に二度見三度見した。
『返事くらいよこせ色ボケ紳士』
色ボケ紳士。
え、それ。
朝比奈さんのこと?
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