君キス2~戦う女-2

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その後、顔の火照りが治まってから、こそこそと部屋を出た私たち。 朝比奈さんは、そのまま出張に赴いた。 オフィスに戻った私に、伊崎がちらっと、パソコンの向こうから顔を出す。 「……もしかしてさあ、いた?」 「は? 何が?」 統括室に居たかどうか、を聞いているのだろうとすぐにわかったけれど、とりあえずすっとぼけると、ぼそっと切実な呟きで返ってきた。 「……俺も彼女欲しいなー」 「いいんじゃない? 伊崎ソコソコモテるじゃない」 「お前にいわれるとなんかむかつくわー」 「そんなこと言われても」 「なー、誰か紹介してくんね?」 むかつくと言われて、女の子を紹介するような人間がいると思ってるのだろうか。 なーなーなー、としつこい伊崎を無視しながらパソコンに向かいキーボードを叩き続けた。 たった、数日。 土曜の夜には帰ってくる。 心配は然程していなかった。
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