君キス2~戦う女-2

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ばしばしばし、と何度叩いても彼は楽しそうに難なく私の手を受け止めた。 「ばか!もう!」 「ごめんね。止まらなかった」 言いながら、許しを乞うようにまたキスされて頭を撫でられる。 謝ってるけど反省しているようには更々見えないその顔に、怒る気力も萎えてくる。 こうなることも、お見通しなのだろう。 頭を撫でた手が今度は頬を撫でてくすぐり、だめ押しの機嫌取りをする。 「行きたくないけど、行ってくるよ」 「……はい」 「電話もするし」 擽る指が目尻に移り、思わず目を閉じた。 「土曜には帰るから、ちゃんと予定空けておいて」 「……また延びたりしない?」 「頑張るよ」 再び重なった唇は、さすがに軽く啄んだだけで離れて行った。
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