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ディナーもシャンパンもとても美味しかった。
窓から見えるスカイツリーのイルミネーションが綺麗で、どれだけ見ていても飽きなくて、彼は私ばかりを見ていてなんだかそれが照れくさくて恥ずかしかった。
ディナーの後、バーでまた少し飲んで、それから客室に向かうエレベーターに乗る。
「少し酔った?」
「うん、ちょっと飲み過ぎたかも……ごめんなさい」
足元が少しふわふわして、頼りなく感じたのか彼が私の手を取り自分の腕に絡ませた。
支えになってもらいながら歩き、辿り着いた客室はとても広くて窓も大きい。
「わ、すごい」
キングサイズのベッドに、ソファセット、窓際には小さなテーブルと椅子が二客揃えてある。
ふらふらっと歩いて窓際まで辿り着くと、窓ガラスに手を添える。
さっきのレストランとはまた違った角度の景色が見えた。
「一泊するだけなのに、贅沢じゃないですか?」
「今日はそういうことは考えなくていいの」
斜め後ろから寄り添う彼を振り向くと、キスが額と頬に触れる。
それから、しっとりと唇を重ねた。
アルコールの香りがする。
唇を合わせたまま、彼がふっと笑った。
「……真帆、酔っぱらってない?」
「大丈夫、しっかりしてますよ」
「首筋まで真っ赤になってる」
由基さんは相変わらず、少しも顔色は変わらない。
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