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それからも、花帆の人見知りはおさまらなかった。
泣き声は、気にならない。
寧ろ泣き声ですら聞いていても可愛いと思える。
だけど泣かせてしまっている間、真帆に負担がかかるし花帆の泣き顔を見ていると胸も痛くなってくる。
人見知りは一時期だけのものだ、というが、僕の場合、「嫌われる」ことが基本なのでこれがきっかけにずっと懐いてくれなかったらとつい、考えてしまう。
今がちょうど忙しい頃ならまだ気が紛れたのかもしれないが、難なく早く帰れるこの時期だ。
仕事が終わり、いつもなら真直ぐ帰路に着くのを、ある日ふと、躊躇った。
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