番外編ＳＳ

「これは、花帆に」

「もしかしてまたおもちゃ？　ガラガラならいっぱいあるのに」

くすくす笑いながら、機嫌の直った真帆がキッチンへと向かう。
僕の食事を温めてくれているのだろう、その間に僕はそっとベビーベッドに近づく。

今日は、よく眠っている。
ほっとしたようで、目が開いたところを見たかったようで……

試しても、みたかったようで。

ベビーホンポのショップバッグの一番上に、可愛らしいガーゼで出来たガラガラがある。
それを取ってから、ショップバッグをそっとベッドの隅に隠した。

百貨店に寄る前、僕が立ち寄ったのはベビー用品専門店だった。
大きな店で、育児書からベビーカー、消耗品のオムツから何から何まで、置いてある。