番外編SS

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「良い匂いがする」 「ごめんなさい、今日は花帆がぐずって、肉じゃがしか作れてなくて……」 そう言えば、ちょっと疲れた顔をしている。 夜に起こされることが多いから、日中で昼寝をして睡眠確保しているはずだけど、今日はそれもままならなかったのかもしれない。 「充分。花帆はリビング?」 「うん、今やっと寝たとこ」 ふたりでリビングに入り、彼女はキッチンへ、僕はソファセットの近くに置かれたベビーベッドに近づいた。 「花帆、ただいま」 ベビーベッドの中では、六か月になった娘の花帆が眠っていた。 起きていたら抱っこできるのにと残念に思いながら眺めていると、花帆がぱちっと目を開く。
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