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「それを言うなら歩美もだ。夏希さんの引退記事書いたの歩美なんでしょ?小田さんに聞いたよ!」
「1度取材したからかなあ?それよりさ、小田さんに彼氏ができたとバレたんだけど………まさか、『八木澤さん』とは言えなくて参ってるよ」
「そうだよ!八木澤さんと順調?」
「えへへ………順調。………私、あんなにもう恋愛は無理って思ってたのが嘘みたい。八木澤さん、態度にすぐ出る人だから、自然で居られるし、私を好きなのもわかるから、………一緒にいると、なんか安心して側に居れるんだよね」
「八木澤さんがねえ。やっぱり年上だから?」
「………年上関係ないよ。私怒鳴ってばかりだもん。八木澤さんだらしないからギャーギャーすぐに言っちゃう」
「へええ!歩美しか知らない1面だね!………で、聞いていい?」
と、愛花が含み笑いをして、歩美はすぐにわかった。
「まあ………うん。たださ、私処女だったわけじゃん?……なんだかえらく感動して『一生俺のだあああ!!』って、ムードも何もなかったよ………。できれば最初は抱き合って、終わったら『痛くなかった?』『うん』………みたいなの、少し期待してたんだけどなあ……勝ち誇って『一生俺のだあああ!!』って………」
「あははは!八木澤さんらしいじゃん!歩美だからだよ。本当に一生大事にしてくれるんだろうね!」
「そういう愛花はまだバカップル?」
「バカップル!!………だけど、なんだか陸人ってほぼ私だけだからかなあ?………エッチがどんどんアブノーマルに走り出したよ……」
「まさかSMとか?」
「SMまではいかないけど、縛ったり、ローションプレイしたり、オモチャは当たり前になったし……」
「でも、イヤではないと?」
「あははは………はう…気持ち良かったりしてしまう。だって愛情は感じるからね。浮気も絶対ないだろうしね」
「わ、私もそうなったりするのかな?」
「愛があればプレイの一環でできるかもよ?」
「わ、私、とりあえずはムードがあるのをしてくれなきゃイヤだーっ!!」
「あははは!確かにね!頑張れ頑張れ!」
愛花の映画は冬までには撮り終えなくてはならなくて(街路樹や街の景色が冬になると場面が変わる為)急ピッチで撮影は進んだ。
当然ながら陸人には悪いけれど、学業も入って『宝動画』のお世話になる日々が続いた。
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