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「愛花ぁ、第2弾作ろ!第2弾!」
「へ?」
「おあずけか、『早く寝たい』だから第2弾……」
「も、もうやだよー!」
「だって愛花が疲れてんのわかると、あ、無理させてんなって思っちゃうんだよ。………だから、今度の休みに第2弾!お願いします!!」
「…………歩美の気持ちがなんだか今はよくわかる」
「何?歩美ちゃん、どうしたの?」
「んふ!八木澤さんと順調らしいよ!嬉しくなった!八木澤さんなら本当に歩美を幸せにしてくれるだろうしね!」
「あ、八木澤さんで思い出した!『彼氏と彼女の条件』の2部、愛花の映画が終わり次第に入るらしいよ?」
「えっ?聞いてないよ!」
「俺も今日聞いたばかりだから明日には中森さんからちゃんと話が来るんじゃない?」
「八木澤さんじゃ、断れないじゃん……」
「俺、2部ってイヤな予感しかしねえ。……八木澤さんだろ?………絶対に涼を浮気させて、唯が踏ん張るって話しか見えない……」
「そうだよ!!続きなんか八木澤さんに筒抜けだもん!!リアルに再現だよー!!」
「ところでさ、家がだいぶできたの聞いた?」
「留守電で聞いた」
「…………俺達さ、いつ結婚できんの?」
「…………式したい!!ウェディングドレス着たーい!!ちゃんと貯金別にしてたからね!」
「さすが俺の嫁さん!」
「………最初はさ、学業と主婦業だけでいっぱいいっぱいだったのに、なんだかんだ、まあ、陸人も掃除とか洗濯手伝ってくれてるからだけど、……いつの間にかできるようになってきたよね?」
「それ、思った。愛花自然にやってるから、言ったらプレッシャーかと思って言わなかったけど、かなり頑張ってるよな!」
「人間、必要になれば勝手にやれちゃうんだね。お母さんが主婦してパートして私とお父さんの世話みてたように」
「それから演技。愛花の演技、メチャクチャ上手くなっててびっくりした!」
「いつ見てたの?」
「ロケ。ちょうど移動中で渋滞な時に見かけたから覗いた」
「声かけてくれればいいのに」
「いや、愛花じゃなかったから。……もう完全に役になってて、知らない人みたいで話かけれなかったわ。やっぱり名監督のおかげ?」
「『名監督』じゃないよ……『鬼監督』だよ。もう基礎は当たり前だけど、『やめちまえ!!』は聞きあきた………」
「……負けれねえって、マジで思った」
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