恋い慕う想い

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 ドサッ 「いたっ、ちょっ、リン、ボタン……」 「俺が、キスしている間に外してよ。蒼は大人の男だし、そういうの出来るでしょ?」  いじわるな笑みを浮かべたリンの柔らかい唇が、再び蒼の唇に触れて、啄むようにキスをしてくる。その感触が心地よくて、気持ちよくて体をくねらせながら、口を少し開きもっと深いキスを強請る。  リンに言われたように、キスをしながらシャツのボタンを外し、そのままジーンズのボタンも外した。これからの事を自分自身が期待しているみたいで少し恥ずかしくなったが、結局はまたボタンを外せなくて行為を中断してしまうよりは賢明だと思うことにした。  そして、蒼がシャツのボタンをすべて外すと、窓から差し込む月明かりに照らされ白い肌が露わになる。  その間も貪りあうようなキスをしていたが、さっきまで深く絡めあっていたリンの舌が蒼の口の中から出ていくのを感じ、名残惜しいと思った。どうにかして出て行かないように、蒼がリンの舌を絡めとろうとするも、すり抜けていってしまう。 「あっ……」  ふいに発した自分の声色に残念さがはらんでいてことにビックリした蒼は、戸惑いと恥ずかしさが混じったような表情をしながらはにかむ。  その表情の一部始終を見つめていたリンは、驚いた顔をしてギュっと蒼を強く抱きしめた。 「あぁーーー。なに、なに。その表情やばいって。蒼、かわいい……」 「えっ? 痛っ。そして、なんかあたってるしっ……」 「そんな表情、ぜぇーーーったい俺以外にするなよな。人間だけじゃなくて、猫にもだぞ? わかった?それに、あたっているのは生理現象だからしかたない。俺だって男だから……」 「へ? 猫?」 「猫にも、焼きもち妬くだろ? 俺、元々猫だし」  意外にもリンの焼きもち妬きの一面を知り、自然と頬が緩む。
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